新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては2008年の輝かしい新春をお元気でお迎えになられましたこととお慶び申し上げます。
私も、昨年も健康に恵まれ、そば打ち活動に明け暮れる生活を送ることができ、支えていただいた家族や友人に感謝をしております。
さて、2002年から毎年元旦にホームページに掲載している新年のご挨拶も、昨年は実弟の服喪中でお休みをさせていただきましたので、今年で6回目となります。
過去6回を改めて読み返してみましたが、世界情勢も国内の社会問題も依然として改善されてないというより悪くなってきているのではないかと懸念されます。
地球環境問題では、北極海の海氷も融けだし、ヒマラヤの氷河もやせ細り、その分南太平洋の島々では海面の上昇により国土が危機にさらされているなど、温暖化の進行が予想より早くなっているのは明らかな状況です。
今年は京都議定書の第1期開始期限であるというのに、CO2最大排出国のアメリカや発展途上国の動きは依然として鈍く、このままでは取り返しのつかないことになるのは明白です。
かくいう私も、排気量の大きい自家用車を駆って飛び回っており、批判する資格はないのかもしれない。(エコカーにしたいのですが先立つものが・・・・)
また、テロ撲滅のために始めた戦争では、その中心ともいえるアフガニスタンやイラクで治安はますます悪化の一途をたどり、あげくは、アメリカ国内でも“イラク開戦は間違いだった”との批評が堂々と論ぜられているようですが、ここまで来て反省しても過去には戻れないのであり、誰がやってもそう簡単にはいかないでしょうが、手をつけたアメリカは治安回復に責任を持つべきで、イラク開戦を支持した日本も責任を負う義務があると思います。
さて、国内の社会問題等ですが、毎回私が気になる問題を何件か挙げてきたのですが、昨年は、多すぎて何を取り上げてよいか迷うのは悲しいことです。
昨年の話題の第1位は政治ですね。
私は、特定の支持政党はもちませんし、反自民でもありませんが、安倍首相誕生のころから危うい感じを抱いていました。
おまけに松岡農水相、バンソコウ大臣の異名を授かった赤木農水相・・・・
しかし、こうも早く、また、衝撃的に頓挫するとは予想外でした。
もともと、私は、2世3世議員には好印象は持っていませんでした。
全ての2世3世議員がそうとは言いませんが、一般的には、親の地盤を引き継いで当選し、若くして要職に就いたりしてマスコミの受けも良いようである反面、選挙で苦労してない分、元気が良い割には打たれ弱い感じがしています。
しかしながら、自ら望んでなった首相を、思うようにいかないからといって途中で投げ出すなんて、それも、アメリカに次いで2位の経済大国の首相が・・・・・
もちろん、世界の笑いものになったことでしょうし、日本という国の政治に対する不信感が募ったことでしょう。
もっと、日本を思い、世界を視野に入れた懐の深い、且つリーダーシップに長けた政治家が出てこないのでしょうか?
社会問題は、有りすぎて一つ一つ取り上げていたら切りがないほどです。
守屋前防衛次官の汚職問題は語る言葉もありません。
私も公務員として長年勤めた経験があり、民間業者との関連が深い部署では相当の神経を使ったもので、どんな些細なものでも贈り物は拒否をしていました。
公務員は「全ては、些細な贈答から始まる」ことを肝に銘じておかなければなりません。
2002年に日本ハムの産地偽装事件が発覚して以来、この手の偽装は留まることを知りませんね。
ミートホープの「牛ミンチ」、白い恋人、赤福、船場吉兆・・・・・まるで"偽装列島"です。
あきれるばかりです。
このことは、以前から申し上げているとおり、過度の競争社会が生んだひずみも大きく作用しています。 より早く、より安く、より効率的に・・ このことはもちろん大切なことで、独占は言うに及ばず、適切な競争はより良い製品・システムを生み経済の発展に寄与します。
しかしながら、そのことが過度になると、生き残るために、ライバルを潰しにかかったり、生き残るために偽装したりしているのですが、共通していることは、“より良いものを作って消費者に喜んでいただく”という商売の基本意識に欠けていることでしょう。
それにしても、皆さんガードが甘いですね。ほとんどが内部告発です。
しかしながら、“日本そば”についても、産地やそば粉の割合など、かなりいい加減な扱いになっています。
因みに、農林水産省が定めている食品表示基準では、乾めんについてのみ「乾めん類品質表示基準」(平成12年12月19日農林水産省告示第1639号)で定義をしているが、そば粉と小麦粉の混合割合は定めてない。
一方、生めんについては公正取引委員会が定めた「生めん類の表示に関する公正競争規約」の中で、「「そば」とは、そば粉30%以上、小麦粉(灰分が0,8%以下のものに限る。)70%以下の割合で混合したものを主たる原料とし・・・」と混合割合を定義している。
しかしながら、除外規定として、「食堂で顧客に提供されるために調理しためん類」は含まないとされており、蕎麦屋さんのめん類は適用外であり、店側で“そば”と言えば、1割しかそば粉が入っていなくても“そば”となってしまい、10割そばでも1割そばでも全部“そば”となる。
また、“手打ち”の定義でも「練りまでは機械を使用してもよい」となっていて、業界に都合のよい規定になっています。
今後、“手打ちそば”の健全なる普及・発展にはこの辺りもきちんとしたものを整備していく必要があると思います。
また、相変わらず、幼児虐待、子殺し、親殺しが氾濫しています。
私の所属するさいたま蕎麦打ち倶楽部が児童養護施設へ出張そば打ち訪問を始めて昨年で10年になりましたが、10年前に80人の児童が昨年末では127人に増えていて、全員に親がいるそうです。
本来、孤児を養護する施設であるのに、虐待や養育拒否で施設に送られてくる子供の心はいかばかりか・・・
これからも毎年子供達に会いに行こう。 さて、2003年のあいさつ文で「“アレグロ”から“アンダンテ”へ」を提唱し、それを自ら実践する意味で2004年3月に長年勤めた埼玉県を、定年まで3年残して退職し、じっくりとそば打ち活動に専念する予定でした。
「じっくりと」を除けば、予定通り以上のそば打ち活動で満足しています。
昨年の私の主な活動を列記しますと
1月 「全麺協素人そば打ち段位認定さいたま大会」(さいたま市) NPOそばネット 埼玉主催
2月 「第1回手打ちそばアカデミーinさいたま」(さいたま市) NPOそばネット埼玉主催
3月 「全日本素人そば生粉打ち名人大会」(喜多方市)出場
一昨年続き“準名人”を受賞
5月 NPOそばネット埼玉通常総会
6月 「台湾高雄市でそば打ち交流会」
さいたま蕎麦打ち倶楽部会員が高雄市の地下鉄事業に勤務しており、約50人の関係者に手打ちそばを振舞う
7月 第3回全麺協日本そば大学喜多方學舎参加(喜多方市)
5段位の学科試験(4科目)を受験、かろうじて全科目を合格)
7月 高山村大使館オープン記念そばまつり NPOそばネット埼玉主催
8月 「全麺協素人そば打ち段位認定紋別大会」(紋別市)
初段・2段及び全国素人そば打ち名人大会予選の審査を行う
8月 幌加内そばまつり
倶楽部会員3名が全麺協3段位大会に出場するため支援
9月 「李孝石文化祭(そばまつり」韓国平昌郡
上記会場で、日韓そば文化交流団として手打ちそばブースに出店する。 手打ちそばの実演、そば打ち体験及び試食として2日間で800食を提供し、大好評を得る
9月 全麺協五段位(最高段位)最終審査会(南砺市利賀村)
意見発表、面接、技能審査、指導審査を受験 5段位合格、最優秀賞、部門賞(意見発表部門)を受賞
10月「第13回日本そば博覧会」磐梯町出店
11月「中央区区民まつり」出店
以上のほか、そば打ち教室(53回)、老人ホーム、児童養護施設訪問など さらに、10月から毎日曜日に高山村大使館で「新そばまつり」を開催する。
この中で、5段位合格がありますが、この顛末については詳細を別途掲載します。
ということで、昨年も“ゆとり”とは程遠いそば打ち活動でした。
では、今年は少しゆとりのある活動を?
今月、19日・20日が「2008全麺協素人そば打ち段位認定さいたま大会」で主催者として、また、今回は審査員も予定している。
2月23日(土)にはそば研究家として名高い岩崎信也氏を招いて「第4・5回手打ちそばアカデミーinさいたま」をさいたま市で開催する。
6月には「第4回全麺協日本そば大学」をNPOそばネット埼玉が主体となって開催することになっており、当分、暇はなさそうな状況ですね。
最近、3年前に全麺協のそば視察交流団でヒマラヤに一緒に行った加藤さんや吉田さんと話しているのですが、もう一度、ヒマラヤに行ってみたい思いが募っています。
できれば、11月か12月ころで、鶴の大群がヒマラヤ越えをするところを見てみたい。 また、亡き弟が行って感激したというエベレストも見てみたい。
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